盛岡心理カウンセリング・ハミングバード

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08日

強迫性障害について

先日、お問い合わせがあったので、今日は、強迫性障害についてお話してみたいと思います。

強迫性障害は、強迫観念と強迫行為の2つから成る精神疾患です。

強迫観念とは、繰り返し、執拗に頭の中に入ってくる、不快な考え(病気になる等)やイメージ(恐ろしい場面等)、衝動(誰かを刺し殺す等)などです。

強迫行為(儀式)は、強迫観念に突き動かされて、もしくは独自の厳格なルールに則って、遂行しなければならない、と感じる反復行動(手洗い、色順に並べる、蛇口やコンセントの確認、同じルートを歩くetc.)や脳内行為(頭の中で数を数えたり、言葉を繰り返すetc.)のことです。

ウイルスに感染しないように手洗いをするのは、誰でもやるであろう普通の行動ですが、強迫性障害における強迫行為は、「感染を防ぐために1時間手を洗う」等、過剰な行為であったり、「大事な人が危険な目に合わないために、ものを左右対称に並べる」等、非現実なことが多いです。

割とよく目にするのが、車の運転後、人にぶつかっていないか気になって、長時間かけてドライブレコーダーを再生して確認するケースです。ストーブを消したか、コンセントを抜いたか、鍵を閉めたか等も、強迫行為の確認行為に該当します。

通常、強迫行為は、強迫観念を消すために行います。つまり、不安を消して、安心を得るための行為であり、強迫性障害の方の心の奥には、強い不安が潜んでいます。

強迫性障害は、過度な責任感、完璧主義、過剰な危機感、不確実なことへの不耐性、強いコントロール欲求、思考を重視しすぎる傾向などの特性がある人が比較的り患しやすいです。

こうあるべきと強制されたり、頻繁に批判される生い立ちがあり、ありのままでいることを許されなかったり、幼少期でも成人してからでも、虐待やいじめ等、自我を脅かされるような何らかのできごとがあったりした場合、不安の土壌ができてしまい、強迫性障害を発症することがありますね。

治療方法としては、強迫観念のいうことに耳を傾けないことが大事で、教科書的には露出療法(あえて、恐れていることに身をさらし、慣れる)が効果的とされています。

強迫観念が頭の中に起こったとき、その思考のいうことを聞いて、思考が命ずること、欲すること(強迫行為)をしてしまうと、強迫行為はどんどん強化されてしまいます。反対に、強迫観念に注意を払わないで、いうことを聞かなければ、最初は、強迫観念は「自分のいうことを聞かないと、怖いことが起るぞ!」と脅しをかけようとするでしょうが、そのうち、「言っても相手にしてくれない。無駄だ」とあきらめて、声を発しなくなります。

また、嫌なイメージは、いいイメージで上書きをするなどの方法も、役に立ちます。

ACT(アクセプタンス&コミットメントセラピー)という療法の、脱フュージョンというテクニックも、強迫観念はもちろんのこと、有害な思考、役に立たない考え(不安を強めるだけのぐるぐる思考など)を流すためにとても使える方法です。

ちなみに、何度も整形を重ねたマイケル・ジャクソンがなっていたかもしれない身体醜形障害、ごみ屋敷にしてしまう人がなりがちなためこみ症、抜毛症や皮膚むしり症も、強迫性障害のカテゴリーに入る疾患です。

露出療法も効果があるとは思いますが、個人的には、強迫性障害の人の心の底に横たわっている、強い不安が形成された背景に気づかせてあげ、それにまつわる、未解消の感情を解消してあげることが、根本的な改善には必要だと思います。