盛岡心理カウンセリング・ハミングバード

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17日

自分を愛すると、どうなるか

多くの人は、自己愛の欠如によって、色々な問題を作り出しています。

自分がイヤ、好きになれない、という人は、結構多いです。

ありのままの自分ではダメだと思っているので、「できる人の仮面」、「強い人の仮面」、「弱くて無力な人の仮面」、「自己犠牲的に世話をする人の仮面」など、無意識に色々な仮面をかぶって身を守ろうとしています。

その仮面があれば、批判されたり攻撃されたりしないで済む、誰かが手を差し伸べてくれる、自分は価値あるものとして存在していていいなど、心の奥深いところにニーズがあるわけですが、仮面をかぶり続けるということは、やはり本当の自分として生きていないことであり、疲れるものです。演じている自分を基盤に対人関係が構築されるので、疲れるだけで、かえって、心からの喜びとはかけ離れた現実が引き寄せられるでしょう。

では、どうやって自分を好きになったらいいのでしょうか。そもそも、自分を愛するって、どういうことでしょうか。

健全な自己愛を持っているということは、自分がいい、好き、優れていると、積極的に感じる状態とは違います。それではただのナルシストであり、自我が強く、不安定な自己になります。

健全な自己愛とは、自分自身を無条件に愛するということであり、無条件の愛とは、失敗しようが成功しようが、立派な行いをしようがしまいが、醜いことを考えようが考えまいが、何ができてもできなくても、あらゆる欠点を含めて、どんな自分でも大きな懐で受け入れるということです。ありのままの自分をまるごと受け入れるということです。

慈悲深い神様や仏様の視点では、悪人はきらい、善人は好きというのはないでしょう。神様や仏様なら、どんな人であろうと、苦しんでほしくないし、幸せになってほしい、退歩すれば悲しいし、成長すればうれしい、というスタンスだと思います。そういう目線で自分を見て、自分のすべてを受け入れるということです。

そういう風に自分をとらえることができた場合、何が起こるかというと、自我が消滅していくんですね。他者に対して仮面をかぶって、自分じゃない自分を演じなくてもよくなり、人目が気にならなくなります。だって、どんなふうに思われても、自分の価値、重要度は変らないと感じるので、気にする必要がなくなりますから。自分を丸ごと受け入れてあげると、深いところで、自分自身が心からホッとして安心するんですよね。そして心が安定していきます。

仮面をかぶらなくてよいということは、自分の本心とズレがない、嘘偽りのない言動をするようになることにつながり、結果として疲れにくくなります。自分をよく見せようとして、自己防衛の為に、自分の本質とズレた言動を常日頃からしていると、余計なエネルギーを消耗するので疲れるわけです。かつ、自分の本質とズレると、必ずどこかで虚しさを覚えるはずで、スッキリしない不快な気分を味わう羽目になります。

自分が本心に従って正直に生きるようになると、他の誰かとか、社会など、外のものが基準ではなくなります。そうなると、自然にふるまえるようになるので、「自分」を意識しなくなるんですね。自分以外の誰かや何かが基準になっている場合、その基準から見た自分という対比が起こるので、「自分」対「人」、「自分」対「社会」という意識状態になり、自意識が芽生えるわけです。それがなくなっていくということです。

それなので、健全な自己愛を持つと、自我(エゴ)がなくなり、余計なエネルギーの消耗がなくなって、自然体の人になっていきます。雑念や葛藤も少なくなっていくはずです。「大勢の人が違う意見でも構わない。自分としてはこう思う。」「自分がしたいからこれをする。」と自然に思えるようになります。自分という概念(自意識)が少なくなっていくというのは、一見、相反するようですが、つまるところ、「自分が、自分が」と周囲にアピールしたり、「自分なんか」と卑屈になったりすることがなくなっていくということです。

マザーテレサとか、宮澤賢治とか、シュバイツァーとか、ナイチンゲールなど、高尚な人格を持つに至った人は、健全な自己愛があり、自我意識が少ない状態にあります。ほめられてもけなされても気にしない、他者や外界に振り回ない人たちですね。こういう状態にあると、自分の希望通りに、この世界で自己実現できるようになっていくのだと思います。