盛岡心理カウンセリング・ハミングバード

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11月

思考をオフにする

こうあるべき/あるべきではない。これをしなければならない/してはいけない。これは正しい/間違っている。これはいい/悪い。なぜこうなのか/こうでないのか。

これらはすべて、思考をONにする言葉です。

思考のループにはまりこみ、不安にとらわれる人は、これらの言葉を心の中でよく使っています。

要するに、分析したり、判断(ジャッジ)したり、理屈で考えようとするということ。

心をストレスフリーの状態にしたければ、分析や判断や理屈をすべて差し控えて、ただ、ありのまま、物事を眺めてみてください。ありのままをすべて受け入れると、抵抗から生まれる葛藤が消え、不安はなくなります。

例えば、所持金が1000円しかない。お金がないのは悪いことだ。なんで自分はいつもこんなにみじめなんだろう、と思うと、グルグル思考に陥り、不安とか、抑うつ気分に陥りがちです。

でも、所持金が1000円だ、ということを、ただありのまま認めると、そこに葛藤は生じません。

ただ、そこからどうしたいか、自分に問うことは必要でしょう。

したい、したくないは、理屈ではなく、感覚なので、それを感じてあげることは大切です。自分に必要な変化をもたらすために、先立つものが、どうしたい、という欲求ですから。お金がもっと欲しいから、働きたい。働こう。分析や判断を控える限り、そこに苦悩は生じえません。

余談ですが、現代社会において、多くの人が、思考にとらわれすぎていると思います。生活形態とか、社会のシステムが、昔と違って自然と切り離され、機械や電子機器に頼るようになったためでしょう。左脳を刺激し、思考を多く使う一方で、脳をOFFにして、ただ空を眺めるとか、空気の温度を感じるといった、感覚に身をゆだねることが極端に減り、そのアンバランスさは、多くの人が心を病むほどに深刻なレベルです。

時々、思考を休めて、月を眺めるとか、陽だまりの暖かさを感じるとか、風の音に耳を澄ませるなどして、感覚に身をゆだねることは、心身のバランス感覚にとても役立つと思います。