盛岡心理カウンセリング・ハミングバード

ハミングバードは、心理療法カウンセリングのセラピールームです

お問合せ: 019-681-2268 (完全予約制です。ご予約の際は、留守電にご連絡先を残していただくか下記お問い合わせフォームよりメールでご連絡ください。)
☆営業時間:9時~18時  定休日:第二、第四土曜、日曜、祝日

2015年

自然とつながる


先日、川辺の土の上を歩いていて、土の上とコンクリートで舗装された道を歩くのとでは、自分の内面に伝わってくるシグナルが違うことに気づきました。

土の上の方が、やっぱりホッとするのです。

それで改めて思ったこと。現代の日本に住んでいる人は、よほど山の中に住んでいるとか、農業や牧畜をやっているのでない限り、土の上を歩くことが日常的にあまりないのではない気がする。

これでは、心身のバランスを崩す人が多いのは、当たり前だと思います。

現代の生活様式では、人が自然から切り離されてしまっているんですよね。

自然というのは、心身のバランスをとる手助けをしてくれるもの。心身が健康であるために、欠かせないものです。

自然のリズムに沿って生活していると、心も体も調子がよくっていきます。これはどういうことかというと、例えば、太陽が昇ると同時に起きて、暗くなったら早めに寝る。新月に物事を初めて、満月に完了させる(新月に撒いた種を、満月に収穫する)など、月のサイクルを意識する。その季節に、その土地で取れたものを食べる、など。

もっと簡単なところでいえば、木がたくさん生えているところにいく、雲や星や月を見上げ、今日の月がどんな形をしているか、気づく、太陽の光を吸い込む、足の下の土の感触を感じる、鳥や虫や水のせせらぎに耳を傾ける、加工食品をやめて、できるだけ新鮮な野菜や果物を食べる、等するだけでも、自然とつながることになり、自律神経が整ってきます。心身の毒が浄化されるので、ストレスも軽減されます。

この人工的になりすぎた無機質な世界で、意識して自然とつながる時間を持つことは、あたかも狂いかけた時計の時間を合わせるように、心や体の調子を整えるための、大きな助けになると思います。

  (Chika)

 

016

ただいま、勉強中

今度のセラピーグループでは、マインドフルネスをテーマとして取り上げる予定。

なので、マインドフルネスに関する知識をおさらいし、さらに磨きをかけるため、本を読んでいます。

カウンセリングの勉強は、ここまでやったからいい、というものではなく、スキルアップのために常に続けていかねばならないと思うし、また、やるのがとても楽しいです。精神医療の最先端であるアメリカの臨床心理では、新しい療法がどんどん生み出されており、少し前まで一般的だった療法はもう古い、ということがよくあります。効果のほどについても、よく研究されている。遅れないように普段から勉強は怠らないようにしないと。

マインドフルネスは、一言でいうなら、「自分の中や外で起こっていることに、ちゃんと気づきながら、今、ここに生きるということ」です。

ほとんどの人は、過去や未来に囚われて悩み苦しみながら、自分の内面や自分の周囲で何が起こっているかほとんど気づきもせず、半分眠ったように日々を送っています。マインドフルネスを実践すれば、意識が覚醒し、今、この瞬間において、苦悩や悩みから解き放たれることが可能です。即効性が高い技法でもあります。

ただ、それを日常的に実践するのはなかなか難しく、概念として理解するのも、最初は難しい。それもそのはず、もともとは禅の修行の一環として行われているものなのです。

アメリカでは、近年、マインドフルネスは心理療法のスキルの一環としてかなり体系化され、さかんに研究もされています。うつや不安などの症状にも効果が高いのですが、特に、治療が難しいとされていた境界線パーソナリティー障害の治療に組み込まれて、成果を上げていることは注目に値します。

そのマインドフルネスの勉強を邪魔し、マインドフルな状態を妨げる存在がひざに…(-“-)。しょうがないから、ネコの上に本を広げる。「意識の対象としてフォーカスしなければ、物体は存在しないのと同然」と自らに言い聞かせることにより、この難局(=太ったネコがひざに乗って勉強の邪魔をする)を切り抜けようと思います。

                                                                                                                                 (Chika)

 

 

 

021  023

 

心がけていること

私事で恐縮ですが、私は、普段から意識して心がけていることがいくつかあります。 振り返ってみると、それが結構、自分のメンタルヘルス(心の健康)の維持に役立っているなと思ったので、ご参考になるかわかりませんが、ちょっと書いてみます。

①人の悪口を言わない

人の悪口をいうと、自分の心が穢れて品格が下がるので、イヤなんですよね。また、悪口というのは悪意を抱いて発する言葉であり、悪意を抱くと必ずどこかしら表情も醜くなるので、それもなんかイヤです。絶世の美女に生まれたわけではないので、あんまりブサイクにならないためにも、悪口は言わないほうがよいと思っています。

②問題が起きたとき、人のせいにしない

人のせいにしたって何の解決にはならないと知っているので。 一見、人が悪いように見えても、自分にもなにかしら原因がある場合はよくあります。例えば、友達にだまされたという例でいうと、だますような人を信用してしまった自分の識別能力にも問題があると考える。パートナーの暴言がひどいという例でいうと、そういう人と一緒にいるという選択は自分でしているはず。自分に起きた物事の結果を人の責任にするのではなく、自分で責任を持つようにすると、生きるのはとても楽になります。ただし、自分をくよくよ責め続けることもしない。自分の問題に責任を持つのと、自責の念に駆られるのとでは、違います。前者だと前に進むことができますが、後者は後ろ向きで、進歩をストップさせかねない行為です。 ちなみに、人のせいにするのをやめると、人の悪口をいう必要性も感じなくなるので、自然に①も満たされます。

③ウソをつかない

自分にも人にも誠実でいるということは、自分の中に混乱や混沌を招かないため、とても効果的な方法だと感じます。ただし、ウソも方便といい、人を傷つけないためのウソはつく必要があるので、その辺のバランスを取るのが難しいですね。私はどっちかというと、バカ正直で失敗している方なので、そのへんはいまだ勉強中です。

④言い訳をしない

言い訳もウソのうちだと気づいたもので。 言い訳って、つじつまを合わせるためにでっちあげるものだから、やっぱり本来の気持ちとは少しズレるものです。それって自分や相手に対して誠実なことではないのです。言い訳をしないと、自分を必要以上によく見せようすることもなくなるので、等身大の自分でいられて、気分がいいです。

⑤以上のことができなくても、自分を許す

こうやって書き出してみると、あたかも立派な人間みたいに聞こえるかもしれませんが、私は全然ストイックな人間ではなく、むしろ自分に甘いたちです。そんなもん、聖者じゃあるまいし、いつも完璧にできるわけがない。できないときがあってもよし、とし、今度から気を付けるよう肝に銘じたら、自分を許すようにしています。そうしないと、自責の念に陥り、気持ちが後ろ向きになって、いいことはないですから。 ただ、いつも「そうでありたい」と意識していると、だんだん、さして苦労もなくできるようになってくるものだと感じます。 これらのことを実践していると、あんまりくよくよせず、ネガティブなことも引きずらずに生きられるようになるので、メリットが多いと感じています。       

                                           (Chika)

自分を生きるということ

自分の「好き」ではなく、誰かの「好き」に従って生きていると、人は次第に無気力になります。

「私はこれが好き」「私はこうしたい」という自分の中の欲求は、自分の中の「愛」にアクセスすることでもあります。「愛」というのは、端的にいえば、何か好ましく思う気持ちです。

「愛」というのはエネルギー源であり、活力を与えてくれます。行動したり、外に向かって表現したり、何かを生み出したりする活力です。

ただ、何をしたいか、つまり、愛のエネルギーをどう使うか、それは人それぞれ違います。その人がもって生まれた才能や、今回の人生ではこれをしよう、と生まれる前に自分が決めた設計図によって、異なるものです。だからこそ、世界は多様性にあふれており、その多様性が調和することによりうまく成り立っているのです。

なので、自分の中の欲求を純粋な形で表現することは、自然にかなっており、それを妨害されると人は苦しくなります。

社会にうまく適応しようと思って、自ら、自分以外の「好き」「こうしたい」に自分を合わせる行為も、自分を苦しくしてしまい、活力を奪い、生き生きと生きることができなくなります。

誰かに好かれようとしてみんなに合わせていると、さほど嫌われないかもしれないけれど、すごく好かれることもないでしょう。

人に好かれようとして生きるのをやめて、自分の個性を自由に表現しながら生きると、すべての人に好かれることはないかもしれませんが、あなたの個性に魅かれ、あなたの価値観に共感できる人だけが集まってきます。その結果、一緒にいて心地いい、幸せだと、思える本当の仲間ができるものです。

どういう生き方をするかは、自分で選ぶことができます。

今、自分自身を生きていなくて苦しいと感じている人は、自分で何を選択しているか、ちょっと考えてみるのもいいかもしれません。                                          (Chika)

 

044

 

 

盛岡・グループセラピーのお知らせ

ハミングバードでは、月に1度、少人数でのグループセラピーを行っております。

各回、ストレス耐性を向上させるための方法、対人関係を上手に維持する方法、感情をうまくコントロールするための方法など、精神療法に基づいた具体的なメンタルヘルス向上スキルをお伝えするとともに、テーマに基づいてメンバーの方々のお話を、可能な範囲で共有し、お互いにサポートしあうという内容になっています。グループの時間の間は、香りでリラックスしていただけるよう、アロマを用いており、グループの最後には、音楽を用いたリラクゼーションの時間も設けています。

今回、4月より、新たに日曜日のグループを発足することになりました。第一回目の日時は下記のとおりです。

日時:4月12日(日)9時30分~11時30分

場所:盛岡中央公民館

参加費用:2,500円(資料代込。筆記用具をお持ちください。)

このグループはまだ若干名空きがありますので、盛岡近郊にお住まいで興味のある方は予約・お問い合わせフォームまたはお電話(019-681-2268)にてご連絡ください。

※ご参加いただける人数が限られているので、ご連絡いただいた時点ですでに満席の場合は、ご容赦ください。

 

IMG_5815

 

 

嫌なことから逃げてばかりいると

嫌なことから逃げることが、悪いとはいいません。

どうしても辛いなら我慢しないで逃げろと、弘法大師さんも言っていた(らしい)。私も、押しつぶされるくらいなら、逃げたほうがいいと思います。

でも、ことあるごとに嫌なことから逃げてばかりいると、2つの点で困ったことが起こります。

①ツケがたまって、いずれ後でもっと大きな嫌なことに直面しなければならなくなる。

②避けたり逃げたりすることは、必然的に恐怖心をより大きく育てることになるので、最終的に、周りが怖いものだらけになり、身動きが取れなくなる。

その都度、勇気を出して、嫌なことから逃げないで向き合い、乗り越えるようにすると、後でご褒美がついてきます。

達成感や自信を得られる。自分をより好きになれたり、怖いと思う気持ちが減ったりする。道が開ける。その課題をクリアすることにより、同じような問題が起こらなくなる。例えば、そういったご褒美です。

逃げるか逃げないかは、その人の自由。それがいいとか悪いとかは、一概にはいえません。でも、自分のする行為の結果はいずれ必ず自分に返ってくるものなので、後々のことを考えると、今、頑張ってちょっと勇気を出した方が得、ということはあるかもしれません。

 

                                                                    (Chika)

 

011

 

 

 

 

 

 

 

 

気持ちを鎮静化する方法

怒りや不安、悲しみなどで動揺した時、気持ちを落ち着ける簡単な方法です。

 

①右手を、熱を計るときのように額に当てる。

②左手は、後頭部、右手の反対側に当てる。(右手と左手で頭をはさむ形になるように。)

③そのまま目を閉じて、ゆっくりした深い呼吸を何度か繰り返す。

 

ただ、これだけで、乱れた心を鎮静化する効果が期待できます。

動揺の程度にもよるでしょうが、目を開けたとき、なぜか気持ちが落ち着いてリセットされているのに気づくかもしれません。

よかったら試してみてください。                                                                                     (Chika)

 

014

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昔のオフィス

過去の写真のデータを見ていたら、なんだか懐かしい写真が出てきました。

 

アメリカにいたときのカウンセリング・オフィスの一画。

112310 018

壁に貼ってあるのは、自分で描いたパステルアート。絵はへたくそですが、パステルの淡い色は癒しになるかなと思って貼っていました。

太陽の光の写真を何枚か飾っていたら、ある日、いつも週末にオフィスを掃除してくれるおじさんが、手作りのフォトフレームに、雑誌から切り抜いた光の写真を、プレゼントしてくれました。(一番左のがそれ。)月曜日に来たら机の上に置いてあり、びっくりしました。

ぬいぐるみは、リサイクルショップから買ったものか、クライアントさんにもらったものばかり。真ん中へんの服を着たクマのぬいぐるみは、野球狂の双極性障害のクライアントさんからもらったもの。彼の好きな野球チームのロゴ入りの服を着ています。その隣の小さいぬいぐるみ2つは、ホームレスのクライアントさんが、多分ゴミ箱から拾ってきたもの。ぬいぐるみが座っている椅子は、器用な彼が、拾った材料から手作りしたものです。

 

 

こっちは、共有のキッチン兼休憩室の一画。

112310 016

おなかがすいたときは、缶の中に小銭を入れて、スナック菓子を買って食べていました。壁に貼セミナーのパンフレットが貼ってあります。時々セミナーに通ってスキルを磨くことは、カウンセリングの免許の維持のためにも必須。アメリカのセミナーは高いけれど、経験豊富な専門家から、最先端の技術や知識が学べて、とても興味深いので、私は大好きでした。今でもオンラインセミナーやDVDセミナー、1~2年に一度は渡米して現地でセミナーを受けています。

                                                                                                                                (Chika)

 

精神の自由について

ところで君はどんな被害を蒙ったのか。君が憤慨している連中のうち誰一人君の精神を損なうようなことをした者はないのを君は発見するであろう。君にとって悪いこと、害になることは絶対に君の精神においてのみ存在するのだ。

                                         マルクス・アウレリウス

 

つまり、どんなに悪意に満ちた言動も、あなたの心がそれを受け取らない限り、誰もあなたを傷つけることはできない、ということ。

人に非難を受けても、もし自分はそうではないと心から信じるなら、それを自分の中に取り入れる必要はありません。

何を取り入れ、何を取り入れないかは個人の自由であり、本当は自分で選択しているという点において、非難した相手ではなく自分自身に責任があります。

人の良心に裁きをゆだねるようなことはせず、自分の良心だけを心の番人にしておくなら、他人の言動に振り回されることはなくなります。

ちなみに、人は精神においては絶対的に自由である、というメッセージを世に放った人として、私の頭に真っ先に頭に浮かぶのは、精神科医ヴィクトール・フランクルです。

彼はユダヤ人だったので、第二次世界大戦下、捕らわれて、アウシュビッツその他の収容所で3年間を過ごしましたが、家畜以下の扱いしか受けないような過酷で環境においても、心まで蝕まれることはありませんでした。絶望に身をゆだねることなく、最後まで周囲の人への思いやりを忘れず、収容所生活を耐え抜きました。「苦しみは、そこに意味を見出すことにより、耐えうるものになる」という、実体験に基づく気づきから、ロゴセラピーという実存主義に基づくセオリーを生み出した人でもあります。 

                                            (Chika)

 

039

 

 

 

 

効果的なコミュニケーション:アイ・ステートメント

相手にこちらの要望をうまく伝えたい時に役立つコミュニケーションスキルの1つに、アイ・ステートメント(”I” statment)があります。こちらのニーズを伝えようとすると、相手とケンカになってしまいがちな方は、言葉の使い方をユー・ステートメント(”You” statement)からアイ・ステートメントに変えるだけで、コミュニケーションがよりスムーズになるはずです。

 

ユー・ステートメント(「あなたは」で始まる言い回し) 

例)「あなたは帰りが遅くなる時、連絡のひとつもくれない。(あなたは)本当に自分勝手な人ね。」

  • 相手の言動に焦点を当てているので、相手を非難するニュアンスになりやすい。
  • 相手を評価してレッテルを貼り、暗に「起こった状況や、自分が抱いた感情は相手の責任である」と示唆する。
  • 結果として、相手は防衛的になり、怒って反論したり、拒絶的になったり、はぐらかして逃げ出したりしやすくなる。

 

アイ・ステートメント(「私は」で始まる言い回し) 

「あなたが~するとき、私は~と感じる。」

 (状況の描写 )  (感情ワード)

例)「あなたが連絡なく遅く帰ってくると、私はとても心配。そういうときは電話してくれたら、(私は)うれしい。」   

  • 自分を主体にしているので、「あなたのことはわからないけれど。私はこう感じる/こう思う」と、相手の言動と自分の気持ちを切り離すニュアンスになり、相手は責められていると感じにくい。
  • 「あなた~だ」というユー・ステートメントは「いや、私は~ではない」と相手に反論の余地を与えるのに対し、「私はこう感じている」というユー・ステートメントは自分自身の感情について述べているため、相手に「いや、あなたはそう感じていない」と否定されにくい。
  • 自分の感情をストレートに伝えているので、相手に与える影響が大きく、その分、相手にメッセージを受け取ってもらえやすい。

 

<その他の例> 

ユー・ステートメント「あなたは本当にいい加減な人だ。毎回遅刻してきて、あなたにはいつもイライラさせられる。」

アイ・ステートメント「あなたが約束に遅れてくると、私は待ち疲れて腹が立つし、大事にされていないと感じてがっかりしてしまいま す。」

 

ユー・ステートメント「(あなたは)うるさい。声が大きい。静かにして。」

アイ・ステートメント「(私は)今、集中しているから、もう少し静かな声で話してくれたらうれしいな。」 

                                           (Chika)