盛岡心理カウンセリング・ハミングバード

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11月

良好な関係を築くためのコミュニケーション術

よく、雑談が苦手で、人とどう接していいかわかならいという人がいます。

人が信用できないと心を閉ざす人も少なからずいて、そういう人はたいてい雑談も苦手です。

ここでは、人といい関係を築くことができるようなコミュニケーションの取り方について、ご紹介します。

また、どうやって人を信頼すればいいかのヒントにもなるかと思います。ご参考になれば幸いです。

 

相関的な信頼関係を築く

 

どんな関係も、即座に相手を信頼して始まることはありません。信頼は、1回1回の交流を通して、少しずつ獲得していくものです。それは、共通の趣味や、互いを思いやるやりとり、協力、敬意、相手の話を聴いたり理解しようとする姿勢を通じて、相関的に、レンガを一つ一つ積み上げるように築いていくものです。相関とは、相手が与えるものに、心からの興味を抱くことを意味します。そうすれば、たとえあなたの人生に難しい人が出現したとしても、架け橋を築くことが可能です。もし、あなたの相関的な関わりに相手の反応が返ってこなかったら?―たとえそのときでも、あなたは、理解という親切な贈り物を相手に送ることができます。

 

どうやって

 

  1. 注意深く、敬意を持って話を聴く。目の前の相手に、完全で途切れのない注意を向ける。スマホやテレビなどのテクノロジーをわきに置き、そのほかの気を散らすものも避ける。
  2. 自分の予定はしばらく頭から話す。後でいつでももとの視点に戻っていいので、今はジャッジや個人的な偏見を手放し、自由でオープンになる。
  3. 姿勢や身振りもオープンにする。胸の前で腕を組んだりといった、防衛的なポーズをやめる。脅威を与えず、安心できるような身振りをする。適度に視線を合わせる。
  4. 好奇心を持つ。さえぎらないで、かつ、もっと知りたがる探偵のように、話を明らかにするような質問をする。
  5. 共感する。相手の立場に立ってみる。相手が経験したことを自分が経験したらどんな気がするか、感じてみる。
  6. 関心を示す。相手の考えや趣味、生活に積極的な興味を抱く

 

いつ

コミュニケーションスキルを高めたいとき、誰かと親しくなりたいとき、対人関係でもっと楽天的になりたいときに使いましょう。

 

 

 

参考文献: Altman, D. (2016). 101 Mindful Ways to Build Resilience: Cultivate Calm, Clarity, Optimism & Happiness Each Day. Eau Claire, WI. PESI Publishing and Media.

 

不安列車を降りる

10月、アメリカにセミナーに参加した際、会場で購入したマインドフルネスの本から抜粋し、訳したものです。マインドフルネスに基づいた不安コントロール法です。参考にしてみてください。

 

「不安列車」を降りる

 

思考は、「一連の思考(a train of thoughts)」というように、連なる列車にとてもよく似ています。もしも、「不安な思考の列車」に飛び乗ってしまったら、どうなるでしょう?その列車は、あなたをどこに連れて行くでしょう。終点はどこでしょうか。あまり楽しい場所とはいえない、「心配の国」や、「悶々の村」や、パニックの町」に行きついてしまう人もいるでしょう。このエクササイズは、あなたがいつでも列車を降りて、プラットホームに戻るための手引きになります。切符を買ってしまったとしても、あなたには好きな時に、たとえ隣の駅ででも、列車を降りる力があるのです。

 

どうやって

 

  1. 自分の思考に対して、中立で、無判断でいてください。あなたの不安思考を、単に「頭がさまよっている状態」だと気づいてください。
  2. 不安列車に対し、オープンで受容的な態度をとってください。自分の思考と戦うかわりに、不安列車の車掌さんに、こうあいさつしましょう。「こんにちは、古いお友達。また会いましたね。」
  3. 証拠を探して、自分の思考の信ぴょう性を吟味しましょう。この考えが本当に正しいという証拠は何ですか?過去にこういう考えがあたっていなかったという事実はありませんか?恐れは現実のように感じられるかもしれませんが、本当はそれは真実に基づいていないかもしれず、そういう感じがするというだけでは、それが実現する根拠にはなりません。
  4. さあ、もう、あなたはプラットホームにいて、列車を降りています。楽に深呼吸しましょう。
  5. 微笑んで列車を降りた自分をたたえてください。

 

いつ

 

気が動転した時、不安がとまらなくなりそうなとき、パニックになりそうなとき、いつでもこれを使ってください。早い段階で使えば、それだけ列車を降りるのも簡単になります。

 

参考文献: Altman, D. (2016). 101 Mindful Ways to Build Resilience: Cultivate Calm, Clarity, Optimism & Happiness Each Day. Eau Claire, WI. PESI Publishing and Media.

 

 

自分を好きになる秘訣

失敗がなく、なんでもできて、スタイルもよく、見目麗しく、頭も抜群dね、お金持ちになれば、自分に満足して自分を好きになれるのでしょうか。決してそうではありません。

もし一時的にそうなったとしても、自己価値感が低い人は、また別の欠点を探して自分が嫌になるでしょう。

自分を好きになる秘訣は、完全無欠になるのではなく、不完全な自分を受け入れることです。

母親が子供を愛するのは、子供が完璧だからではなく、汚したり、物を壊したり、散らかしたり、駄々をこねたりする子供を、その不完全性を含めて、ありのまま愛するからです。それが無条件の愛というものです。

無条件の愛を、自分に対して向けること。

そうすれば、他者に対しても優しくなれるので、愛が広がり、結果としてこの世界はよりよい場所になっていくでしょう。

 

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なりたい自分になる

よく、自分のことを批判し続ける人がいます。

自分はダメ人間だ、なにもできない、魅力がない、役に立たない、うんぬん。

ひどいときには、何か月も、何年も、そう言い続ける人がいます。

そういう人を見るとき思うのは、

「自分でそういうなら、そうでしょう。」

ということ。

自分にレッテルを貼り、そうだと強く信じると、それはその人の生きる現実において、真実になります。

例えば、同じ条件の2人がいるとします。2人とも同じ年齢でアルバイトをしているとします。

一人は、自分はこの歳になって正社員にもなれず、アルバイトの身で、ダメな人間だと思う。

もう一人は、今のアルバイトをずっとやりたくはない、いつかはもっと安定した仕事につきたいと思ってはいるが、それが理由で自分をダメだとはみなしてはいない。

前者の人は、自分自身が、自分をダメ人間にしてしまっているのです。

現実というのは、結局、その人の意識が作り出すものなので、自分がそう思い続ける限り、誰が何と言おうと、その人はダメ人間です。(そういう人は、そんなことないでしょう、あなたはこれもできるし、これもできる、だからダメではない、と言っても、たいてい、頑なに耳に入れようとはしません。その反面、自分で自分を認めることができない分、穴埋めしようとして、人の承認を強く欲する傾向があります。)

後者の人は、同じ立場であっても、自分をダメだと思っていないので、自己卑下していない分、現実はそれほど苦しくないでしょう。現状に満足していなければ、自己批判することなく、ただ変わればいいわけですし、今すぐに変化を起こせないのなら、とりあえず、今の現状を受け入れればいい。そうすればそこに不必要な苦悩が生じるスペースはありません。

自分がダメ人間になりたいとか、役立たずになりたいとか、魅力のない人間になりたいとかでなければ、自分にそういったレッテルを貼るのをやめることです。

良くも悪くも、人は自分が定義したものになる。

自分の現実を自分で創造しているということを、忘れないでほしいと思います。

 

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依存を手放す

すべての中毒的な依存は、根本的には、愛を似て非なるもので埋めようとする、代替行為なのではないかと思います。

お酒、ギャンブル、麻薬、ホストやキャバクラ、電話占い、恋愛などの人間関係。いろいろありますが、そこに執着する心理には共通点があるなあと、色々な人を見ていて思います。

ただ、そこに執着していればいるほど、確実に本当の愛から遠ざかってしまいます。

執着しているものを手放すと、空虚さと向き合わなければならないから怖いのだと思いますが、実際のところは、手放すことで、新しいものが入ってくるスペースが生まれるんです。逆に言うと、手放さないと、本当に欲しているものは入ってくることができない。

一時的な快楽しか与えてくれず、長い目で見ると自分を毒するものを手放すのは難しいかと思いますが、もう何年も電話占いにはまってしまって、とか、ホストやパチンコでお金を使ってしまって、という人を見ていると、それを続けている限り、幸せな状態ではないし、幸せな状態になりえないことがわかります。

自分の本当の気持ちと向き合うのは、辛いでしょうが、それも一時的なもの。ちゃんと見て感じてあげると、その辛さは長続きはせず、やがては必ず消えていきます。辛い気持ちを、見ないように目をそらしたほうが、その気持ちは水面下で継続するものです。そうなると、やがて鬱や不安、コントロール不能の怒りなどになって、心を病む人が多いです。

自分の心から逃げないで寄り添い、自分を惨めにするものを手放す勇気を持つことは、幸せになるために、とても大切なことだと思います。

 

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