よく、自分のことを批判し続ける人がいます。
自分はダメ人間だ、なにもできない、魅力がない、役に立たない、うんぬん。
ひどいときには、何か月も、何年も、そう言い続ける人がいます。
そういう人を見るとき思うのは、
「自分でそういうなら、そうでしょう。」
ということ。
自分にレッテルを貼り、そうだと強く信じると、それはその人の生きる現実において、真実になります。
例えば、同じ条件の2人がいるとします。2人とも同じ年齢でアルバイトをしているとします。
一人は、自分はこの歳になって正社員にもなれず、アルバイトの身で、ダメな人間だと思う。
もう一人は、今のアルバイトをずっとやりたくはない、いつかはもっと安定した仕事につきたいと思ってはいるが、それが理由で自分をダメだとはみなしてはいない。
前者の人は、自分自身が、自分をダメ人間にしてしまっているのです。
現実というのは、結局、その人の意識が作り出すものなので、自分がそう思い続ける限り、誰が何と言おうと、その人はダメ人間です。(そういう人は、そんなことないでしょう、あなたはこれもできるし、これもできる、だからダメではない、と言っても、たいてい、頑なに耳に入れようとはしません。その反面、自分で自分を認めることができない分、穴埋めしようとして、人の承認を強く欲する傾向があります。)
後者の人は、同じ立場であっても、自分をダメだと思っていないので、自己卑下していない分、現実はそれほど苦しくないでしょう。現状に満足していなければ、自己批判することなく、ただ変わればいいわけですし、今すぐに変化を起こせないのなら、とりあえず、今の現状を受け入れればいい。そうすればそこに不必要な苦悩が生じるスペースはありません。
自分がダメ人間になりたいとか、役立たずになりたいとか、魅力のない人間になりたいとかでなければ、自分にそういったレッテルを貼るのをやめることです。
良くも悪くも、人は自分が定義したものになる。
自分の現実を自分で創造しているということを、忘れないでほしいと思います。