盛岡心理カウンセリング・ハミングバード

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誰かや何かのせいでは不幸にはならない

私たちは、何か出来事があったから、不幸になることはありません。

よく、出来事のあと、何年も何十年もひきずって、その後の人生が狂ってしまったと思っている人がいますが、

「あの時、あの人に裏切られたから」「騙されたから」「いじめられたから」

幸せになれないのではなく、正確には、「あの人に裏切られた」「騙された」「いじめられた」時の感情をひきずっているから幸せだと感じられないだけなのです。

なぜひきずっているかというと、「あの人のせいでこうなった」 と、相手を責める思考を反復することで、被害者意識を形成してしまっているから。

あるいは、「あのことさえなければ、自分は今、もっと幸せなのに」「なんで自分がこんな目に合わなきゃいけないんだ」「私を傷つけた相手は、のほほんと暮らしているのに、なんで自分はみじめなままなのだ。なんて理不尽だ」等、起こった出来事を受容せず、現実に抵抗しつづけている、または、他者と比較してみじめさを覚えているから。

これらはいずれも、過去の辛い出来事から抜け出せなくなり、人生を地獄のまま持続させる考え方です。

感情面でいうと、出来事によって生じた怒りや悲しみ、失望、恥などの感情にふたをしたり、感じないようにほかのことで紛らわせたりし続けると、その感情は持続して悪化します。

これらのことをしなければ、どんな出来事が起きようが、それに付随する感情や思考はやがて消えていき、痛みは癒えて、過去のものになっていきます。

人の現実は、出来事そのものよりも、「出来事に対して、自分がどう反応するか」によって作られていきます。反応の仕方は、その人によって違います。

出来事そのものはニュートラルなのです。

同じようにつらい出来事が起こっても、それを乗り越えて幸せになる人と、いつまでもそこでひっかかったまま、否定的な思考を繰り返し刻み付け、同じ感情を持ち続けて悪化し、結果、みじめな時間を長くもってしまう人がいるのは、出来事をどう捉えて消化していくかが、人によって異なるから。

そういう意味で、誰かや、なにかによって自分が不幸になることはないといえます。(かといって、他人を責め続けるのと同様、自分を責め続けるのも不毛です。どこにベクトルが向いていようが、責めるというエネルギーを出しているのは同じであり、そこには委縮と行き詰まりこそあれ、発展はありません。)

自分を含め、誰かのせい、何かのせいにするのをやめれば、辛い出来事のところで足踏みをしている状態に進展が生まれます。そうすれば経験した痛みは、無駄な痛みではなく、成長の糧へと昇華し、人生は必ずよりよく変わっていきます。

怒りの対処法の奥義

アンガーマネジメントの具体的な方法は、色々いわれていますよね。

10秒数えるとか、その場を離れるとか、深呼吸するとか、そういう方法も一時的に怒りからくる衝動的な反応を回避するためには有効だと思います。

でも、そのやり方では、一時しのぎにしかならず、怒りが戻ってくる可能性があります。

本質的に怒りを鎮めるために有効なのは、怒りを引き起こした(と自分が思っている=本当は相手が引き起こしたのではなく、自分自身が怒りで反応しただけ)相手ではなく、自分の心の中に生じた怒りに目を向けること。

私たちがやりがちなのは、相手を物理的または心理的に追いかけ、相手を責めたり、悪口や不平不満を並べたりして、いかに相手が悪いか、間違っているかに焦点を当てることです。

でも、それは怒りを増して、悪化させる方法にほかならないんですよね。これを続けると、被害者意識が根付き、怒りが恨みに変わり、下手をすると、何年も何十年も、過ぎた出来事に付着した自分の感情にさいなまれ、苦しまねばならなくなる場合もあります。

本当は、相手を追うのをやめ、自分の心の中に入っていき、自分の怒りを認識するいこと。さらには、怒りの後ろに隠れている痛みを見てあげることが大切なのです。

「ああ、自分は腹が立っているんだな。傷ついたんだな。心が悲鳴をあげて、思わず相手を攻撃しようとしている。無理もないな。すごく嫌な体験をしたな。」

といった具合に、自分の心の状態を感じ取り、理解してあげる。

ただそれだけで、怒りはものの数分、いや、数十秒で、さっきよりも落ち着いて、気持ちがおだやかになります。

自分の感情に気づいて、しばらくの間、ただ感じてあげると、その感情は消えていくようにできています。(その際、その感情をいい悪い、正しい間違っているで判断しないこと、無理に変えようとしないことがポイント)。

怒りだけではなく、すべての感情は、気づいて観てあげると消えていきます。

怒りを感じたときは、外側ではなく、内側に意識を向けること。

これが、アンガーマネージメントの奥義です。

生命力を半減させるもの

感情を抑圧すると、例えていうなら、自分というエネルギーシステムに、電流が半分しか流れないみたいになります。

生命力が半減するといったいメージ(厳密によると、少し減るのか、半分減るのか、半分以上減るのかは、その人の状態によります)。

そうなると、フルに生きていないということになります。

生き生き物事を感じられないだろうし、気持ちも鈍くなるし、体も重くなる。

かつ、抑圧という不自然なことをしつづけるのには、潜在的にものすごく力を使うので、しんどいし、疲れる。

慢性的に疲れやすくなるでしょう。

本当は、気持ちは外に出ていきたいもの。

感じることを許せば、解き放たれる。

無理に止めてしまわなければ、電流のように心と体を駆け巡り、伝達したいことを伝えた後に、感情は出ていき、消滅してしまいます。

そうなると、私たちは再び、楽に、軽くなり、生命力はフルに回転しつづけるものです。

ポジティブサイコロジー

人間の脳は、太古の昔から、ポジティブなことよりネガティブなことをより多く捉え、長く記憶するようにできています。これは、人間がまだ原始的な生活を送ってきた頃、危険を察知し、記憶に刻み、未来の危険から身を守るよう学習することが役に立っていたからなのです。

けれども、昔のように生存を脅かされるような危険が少ない現代では、ネガティブなことにばかりフォーカスする脳は、必要がないばかりか、不幸せな精神状態を作り出し、鬱や不安の温床にもなりかねません。

ネガティブなことを多く考える脳の状態を変えるには、ポジティブなことにも焦点を当てるよう、意識的な訓練が必要である、という概念に基づいて作られたのが、ポシティブサイコロジーという療法です。

今日は、ポジティブサイコロジーの中でも、比較的よく知られているエクササイズを1つご紹介しましょう。

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エクササイズ:「3つのいいできごと」日記

少なくとも2週間の間、毎晩、寝る前に、その日に起こったよかったことを思い浮かべて、3つ書き出してください。

どういう風にそれが起こったのかをよく思い出してください。また、どうしてそれが起こったか、その出来事に自分がどう貢献したかも考えてください。同僚が缶コーヒーをおごってくれた、友達が久しぶりに連絡をくれた、車で運転中、誰かが道を譲ってくれた、誰かの親切を目撃したなど。大きなできごとでも、ささいなできごとでも結構です。

例)今日起こったいいこと

できごと(1):

今日は仕事に集中して頑張れた。特にミスもなく、1日の終わりには快い疲れと達成感を得られた。

どうしてそれが起こったか・自分がどう貢献したか:

昨夜、スマホをだらだら見ないで早く寝たおかげで、頭がすっきりして集中力を保てた。

できごと(2):

夕飯に、自分の好きな生姜焼きとアボガドのサラダが出て、おいしく食べた。

どうしてそれが起こったか・自分がどう貢献したか:

前回、生姜焼きやアボガドのサラダが出た時、奥さんに、「これ、おいしい。ありがとう。」「また食べたい。」と、好きだという意思表示と感謝の気持ちを伝えた。

できごと(3):

 今日は天気がよくて、空がきれいだった。

どうしてそれが起こったか・自分がどう貢献したか:

心配なごとにふけるのをやめて、天気に気づき、空を見る時間を持った。


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そのできごとがなぜ起こったか、それにに自分がどう貢献したかを考えることは、そのできごとの要因をはっきりさせ、よいことは自分の力で起こすことができる、人生を自分でコントロールし、幸せな現実を作っていけるという認識を促し、そのような行動の動機づけになります。

そのできごとを思い起こして、自分の幸運や目にした親切を、じっくり味わってください。その時の感情を思い起こし、感覚に刻むことで、セロトニン(気分の落ち着きに関係する)やドーパミン(幸福感に関係する)が増えるなどのよい変化が脳内の神経物質に起こり、また、ポジティブ思考が起こりやすくなるよう、脳内の神経回路(正確には、脳神経をつなぐ神経節細胞)がつながっていきます。これを繰り返すことで、ポジティブ思考になりやすい脳に変化していきます。



参考文献:

Knnedy, A: Positive Psychology: Exercises for building happiness-Part 1. Retrieved from https://www.alustforlife.com/tools/mental-health-positive-psychology-excercises-for-happiness-part-1

19 Positive psychology Exercises To Do With Clients or Studentshttps:// positivepsychology.com/positive-psychology-exercises/


自分を愛すると、どうなるか

多くの人は、自己愛の欠如によって、色々な問題を作り出しています。

自分がイヤ、好きになれない、という人は、結構多いです。

ありのままの自分ではダメだと思っているので、「できる人の仮面」、「強い人の仮面」、「弱くて無力な人の仮面」、「自己犠牲的に世話をする人の仮面」など、無意識に色々な仮面をかぶって身を守ろうとしています。

その仮面があれば、批判されたり攻撃されたりしないで済む、誰かが手を差し伸べてくれる、自分は価値あるものとして存在していていいなど、心の奥深いところにニーズがあるわけですが、仮面をかぶり続けるということは、やはり本当の自分として生きていないことであり、疲れるものです。演じている自分を基盤に対人関係が構築されるので、疲れるだけで、かえって、心からの喜びとはかけ離れた現実が引き寄せられるでしょう。

では、どうやって自分を好きになったらいいのでしょうか。そもそも、自分を愛するって、どういうことでしょうか。

健全な自己愛を持っているということは、自分がいい、好き、優れていると、積極的に感じる状態とは違います。それではただのナルシストであり、自我が強く、不安定な自己になります。

健全な自己愛とは、自分自身を無条件に愛するということであり、無条件の愛とは、失敗しようが成功しようが、立派な行いをしようがしまいが、醜いことを考えようが考えまいが、何ができてもできなくても、あらゆる欠点を含めて、どんな自分でも大きな懐で受け入れるということです。ありのままの自分をまるごと受け入れるということです。

慈悲深い神様や仏様の視点では、悪人はきらい、善人は好きというのはないでしょう。神様や仏様なら、どんな人であろうと、苦しんでほしくないし、幸せになってほしい、退歩すれば悲しいし、成長すればうれしい、というスタンスだと思います。そういう目線で自分を見て、自分のすべてを受け入れるということです。

そういう風に自分をとらえることができた場合、何が起こるかというと、自我が消滅していくんですね。他者に対して仮面をかぶって、自分じゃない自分を演じなくてもよくなり、人目が気にならなくなります。だって、どんなふうに思われても、自分の価値、重要度は変らないと感じるので、気にする必要がなくなりますから。自分を丸ごと受け入れてあげると、深いところで、自分自身が心からホッとして安心するんですよね。そして心が安定していきます。

仮面をかぶらなくてよいということは、自分の本心とズレがない、嘘偽りのない言動をするようになることにつながり、結果として疲れにくくなります。自分をよく見せようとして、自己防衛の為に、自分の本質とズレた言動を常日頃からしていると、余計なエネルギーを消耗するので疲れるわけです。かつ、自分の本質とズレると、必ずどこかで虚しさを覚えるはずで、スッキリしない不快な気分を味わう羽目になります。

自分が本心に従って正直に生きるようになると、他の誰かとか、社会など、外のものが基準ではなくなります。そうなると、自然にふるまえるようになるので、「自分」を意識しなくなるんですね。自分以外の誰かや何かが基準になっている場合、その基準から見た自分という対比が起こるので、「自分」対「人」、「自分」対「社会」という意識状態になり、自意識が芽生えるわけです。それがなくなっていくということです。

それなので、健全な自己愛を持つと、自我(エゴ)がなくなり、余計なエネルギーの消耗がなくなって、自然体の人になっていきます。雑念や葛藤も少なくなっていくはずです。「大勢の人が違う意見でも構わない。自分としてはこう思う。」「自分がしたいからこれをする。」と自然に思えるようになります。自分という概念(自意識)が少なくなっていくというのは、一見、相反するようですが、つまるところ、「自分が、自分が」と周囲にアピールしたり、「自分なんか」と卑屈になったりすることがなくなっていくということです。

マザーテレサとか、宮澤賢治とか、シュバイツァーとか、ナイチンゲールなど、高尚な人格を持つに至った人は、健全な自己愛があり、自我意識が少ない状態にあります。ほめられてもけなされても気にしない、他者や外界に振り回ない人たちですね。こういう状態にあると、自分の希望通りに、この世界で自己実現できるようになっていくのだと思います。