老子の言葉で、いいなと思うものを引用します。
生きるためには、
ものごとの根源に立ち返り、
自らを、そのあやうさにゆだねればよい。
確かなものにしがみつこうとするから、
確かなものに頼ろうとするから、
あなた不安になってしまう。
あなたには、そのあやうさを生きる力が、与えられるというのに。
「Tao 老子の教え」 安富歩 ディスカバートゥェンティワン社 より
不安症の人は、予測不可能のものを嫌い、確かなものを求め、必死になる傾向があります。
でも、すべてが変化して形を変えていくこの世界では、確かなもの、ずっと続くものなんて何もないわけです。
例外のないルールなんてない。
すべては固定ではなく、あいまいで、一時的なもの。
それなのに、確かなものにしがみついて、安心しようとすると、それが形を変えたり、それを失ったりしたとき、よりどころがなくなって、心のバランスを欠くわけです。
あいまいなもの、今すぐははっきりしないこと、予期したのと違うものに、私たちは耐えうるし、それを受け入れたほうがが、ストレスなく生きられる。
水のように柔軟であれば強いという、老子の教えは、とても的を得ていると思います。