みなさんは、自分が過去に犯した失敗や間違いを、自分にとって権威のある誰かに、延々と責められたらどんな気持ちになりますか。
もし、ことあるごとにそのことを掘り起こされて、くどくどと何年も責められたら、自分の精神状態は、どうなってしまうと思いますか。
恐らく、抑うつ状態になり、精神エネルギーは低下して、新しい行動を起こす気力もなくなってしまうのではないでしょうか。
後悔や自責の念にさいなまれるというのは、これを、自分で自分にしてしまっている状態です。自分自身に対して発する言葉というのは、場合によっては、ほかの誰の言葉よりも権威を持っていますから。
過去に犯した過ちについて、いつまでも自分を責め続けると、心を落ち込ませてエネルギーを奪い、自分を害してしまいます。
それならば、どうしたらいいのでしょう。
もう終わったことを延々と思い煩うかわりに、数分間だけ、思い切って自分のしたこととじっくり向き合う濃い時間を持ちます。そして、よくよく反省し、もう二度とこんなことはしないと、肝に銘じます。そして、十分反省したなら、潔く自分を許してあげ、後はもう手放して、気持ちを切り替えます。
もちろん、修正できる状況であれば、修正する。相手がいて、謝罪できる状況であれば、謝罪するのがいいと思いますが、この場合、相手の立場も考えて、自分勝手な気持ちの押し付けにならないように気を付ける必要があると思います。
もし、直接謝罪するのが適切でない場合、あるいは、もうそれができない場合は、心の中でいいので、心の底から謝ります。
後悔や自責の念からくる苦い思いは、それらをする原動力として利用したほうが、建設的だと思います。あなたがいつまでも自分を責め続けて、自分のエネルギーを低下させることは、自分自身のみならず、この世界にとっても、望ましいことではありませんから。
あなたが元気でいれば、周りの人にもよりよいものを与えることが可能でしょうし、その分、この世界を元気にすることができます。この世に生きているものは、皆、つながって、影響し合っているので。
結局のところ、もう同じようなことで後悔しないように、方向転換し、これからの自分の言動を変える契機になるのであれば、犯したその過ちは、決して無駄ではなかったと思います。
(Chika)