あれもこれもやることがあって、圧倒され、気持ちが焦り、頭が混乱しているときの対処方法です。
「木を見て森を見ず」という諺がありますが、その逆のことをする。
木を見て、森を見ないようにするのです。
やるべきことが多い時、全体を見てしまうと、圧倒されます。森の木を全部切れといわれると、無理、できない、どうじよう、となりますよね。
でも、目の前の一本の木に集中して切る、と思えば、負担に感じる度合いがずっと少なくなります。
どのみち、人がいっぺんに全部の木を切ることなんてできないわけで、できるのは、一度に一本の木を切ることだけです。
それを一本一本やっていくと、気づけば、いつか森の木を全部切り終えているはず。
同じ結果に行きつくにしても、全体を見ては圧倒され、終始、焦りや不安を抱きながら終えるのと、目の前の一つにだけ集中してやり終えるのとでは、消耗の度合いが全く異なります。
一つのことに集中しているとき、脳は他のことに意識を向けなくなります。
計算式を2つ同時に解くことはできないですよね。 同時に2つ以上のこと集中することは、脳のしくみ的不可能だからです。
目の前のこと一つだけに集中すると、他のことに「気を取られる」(=エネルギーを奪われる)ことがなくなるので、精神的な消耗も必要最低限に抑えられます。
集中すると、エネルギーの焦点を一点に抑えて、大きな力を注ぐことが可能になします。太陽の光を普通に紙に当てても燃えないけど、虫眼鏡で太陽の光を集めれば、エネルギーが凝縮されるので、発火するのと同じです。
山積みの仕事であっても、しょせん、一度に一つずつしか片付けることができない。
その時、全体を見ないで、目の前の一つに集中すれば、エネルギーを拡散させて無駄に消耗することなく、より楽に、よりよく、終わらせることができるのです。