「子どもへの告知は、すべきでしょうか?」
教育現場では、時折、このような悩みが聞かれます。
担任の先生方にしてみると、本当に悩ましいことだと思います。
でも、一派一絡げに、「告知すべき、すべきでない」などと言えることではないような気がします。
また、「告知」についても、何について告知するのか、告知する目的は何なのか、きちんと考えなければなりません。
私、個人的には、診断名を告知することが重要な時もありますが、それよりも大切なのは、その子どもが「何ができて、何が苦手なのか」「今の苦しさが、何からきているのか」を知ることだと考えます。
自分の苦手なことが要因で生まれる苦しさであれば、その苦手なこととどう付き合っていけば良いかを本人、家族、支援者と共に模索する。
そうすることで、本人は自分を知り、家族も我が子を知ることができるでしょう。
このような支援の流れの中で、診断名を必要とする時が訪れたなら受診すべきであろう。あるいは、すでに、診断を受けている子どもならば、本人に伝えてあげるべきであろうと、思います。
理想論かもしれませんが、何よりも大切なことは、診断名を知ることではなく「自分を知ること」であり、「我が子を知ること」であると、私は思います。
(佐々木智恵)