子育ては、「言うは易く行うは難し」ですね。
ブログで色々論じているかくいう私も、子育ては、珍道中そのもので、泣いたり笑ったり、青ざめたり‥‥(笑)
悩み多き子育て時代を無我夢中で通り過ぎてきたように思います。
当時の私は、周りのお母さん方を見て、「順調な子育てで、子どもたちもすくすくのびのびと育ってて、いいな~」と、羨ましく思うものでした。
そんな私でしたが、今では娘たちも大きくなり、「あの時はああだったね、こうだったね」と話す機会が増えてきました。
その話の中で、つい先日、思わず吹き出してしまう事がありました。
それは、娘たちがまだ小学生で、私が仕事と家事と子育てと実家の手伝いとで奮闘している頃の話です。
朝、目が覚めれば、もう私の頭の中は戦場!いかに時間までに掃除、洗濯、朝食作りにお弁当作りを仕上げるか、目を吊り上げながらパタパタしていたと思います。そんな時に、「おーい、あれはどこだ?」と主人。「お母さん!ジャージがないー!」と長女。「お母さーん、今日、雑巾持っていく日だった!」と二女。
そこで私。「だから、昨日、準備はできたの?って言ったじゃない!」と言うものの、それでも気持ちは収まらない。
「んもー!お母さん、お母さんって言わないでよ!今、3人同時にお母さんって言ったけど、お母さんの身体は一つなんだからねー!!」
今なら、「自分の事は自分でやるという躾をしていない自分が悪いのだ」と考えるゆとりがありますが、当時は、必死ですから、そのような考えは微塵もありませんでした。むしろ、「自分で自分の事ができない君たちが悪い!」といったような勢いでした。
ところが、最近になって、とんでもないことが発覚。
長女が言いました。
「あの時、お母さんが『お母さんって呼ばないで。』って言ったから、何て呼んだらいいかなあってすごく悩んだんだ。だから、『ねえ』とか『ちょっと』とかって呼んでたんだよね。」
「なにー?!」唖然とする私。
確かに、私の言葉通りに解釈すれば、そのとおりだ。
全くそのとおりだ。
その通り過ぎて、返す言葉がない。
日々の生活に追われ余裕を失うと、こんな風に親は勝手に通じているものと思い、子はそんな姿の親に、「じゃあどうすればいいのか」と聞くこともできず、一人で悩むんだ‥と、猛省しながら、ひたすら、謝った訳です。
今回は、大笑いで済みましたが、こんな小さな積み重ねが、親と子のボタンのかけ違いを招いていくのかなぁと漠然と思う今日この頃です。
(佐々木智恵)